「本を書く医師」が医学情報をわかりやすく伝えます



 超訳 養生訓へのリンク
現代に生きる養生哲学書 健康が幸福の基盤になる


 日本人の「遺伝子」へのリンク
病気の遺伝子を封じ込め 健康な遺伝子を作るには


 日本人の病気と食の歴史へのリンク
健康長寿を目指し続けた 日本人1万年の集合知


 胃腸を最速で強くするへのリンク
めくるめく消化管の世界 胃腸を知って健康に!


 長寿の習慣へのリンク
健康長寿は自分で作る  百活は「4つの習慣」から


 内臓脂肪を最速で落とすへのリンク
おなかの脂肪は落とせる!結果の出る減量法


 日本人の健康法へのリンク
もう騙されない!    健康情報の見分けかた


 日本人の体質へのリンク
Amazon本総合1位!  日本人のための健康法は



本を書く医師 Topなぜ出版翻訳に憧れるのですか
                

なぜ出版翻訳に憧れるのですか


こんにちは。キーウィです。

 通訳として活躍している知人が、「いつかは出版翻訳をして、自分の名前が載った本が書店に並ぶのを見たい」 と言うのです。実務翻訳をしている知人も同じことを言っていました。それぞれ本業でバリバリ仕事をしている人たちなので、少なからず驚きました。
           
 夢や目標を持つのは素晴らしいことです。でも少し気になるのは、その理由が 「本が好きだから」 とか 「海外のすぐれた本を日本に紹介したいから」 というのではなく、「自分の名前が載った本が並ぶのを見たいから」 という点です。

 自分の仕事を目に見える形にしたいということだとすれば、裏を返せば現在の仕事に何か空しさを感じているのでしょうか。

 あるハリウッド女優が、大きな賞の授賞式でこうコメントしました。 「この作品が完成した時、すごく嬉しかったんです。それを思うと今回の受賞は annexed joy に過ぎません」。 annexed joy は ”おまけの上乗せ“ という意味です。演じきったことのほうが嬉しかったというのでしょう。

 想像ですが、出版翻訳者らが仕事を続ける原動力もこれに似ているだろうと思います。仕事をする理由をたずねたら、翻訳するのが好きだから、達成感があるから、伝えたいことがあるから。こんな答えが返ってくるような気がします。
          
 これとは別に、もっと割り切って考えることもできそうです。出版翻訳をきっかけに仕事の幅を広げるとか、ビジネスの機会につなげるなど、仕事をステップアップの手段にするという発想です。

 動機は何でもよいのですが、やはり 「自分の名前が載った本が並ぶのを見たい」 ではちょっと弱いですね。聞いていて少し違和感を覚えました。