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片目だけ視力が落ちるのはなぜ? 「ずっと目がよかったのに、だんだん片目の視力が落ちちゃって、今なんて1.5と0.4なんですよ!」 という相談が増えました。以前は20~25歳になれば近視の進行は止まると言われていたものですが、最近は30代どころか60代になってから近視が始まる人もいます。 しかも両目ではなく片目だけが近視になる例が目立ちます。いったい何が起きているのでしょうか。 もちろん片目にだけ病気が発生することもありますから、急速に近視が進む場合は眼科を受診すべきです。しかし目の病気が存在しないと仮定すれば、まず考える必要があるのはパソコンとの関係でしょう。 紙に文字を書いたり読んだりする場合と比べて、パソコン作業は視線がキーボード、ディスプレイ、手元の文書の間を頻繁に移動するうえに、不自然な形で体に負担がかかりがちです。 作業が長時間に及ぶと首、肩、腕、さらには背中や足の筋肉が緊張し、無意識に首や頭も傾きます。その状態で画面を凝視し続けることで左右の目に不均等な負担がかかり、片方の目から視力が落ちていくことになるのです。 対応策としては目を疲れさせないだけでなく、目に負担のかからない姿勢を取ることが重要です。一番いいのはときどき席を立って歩いたり他の仕事をしたりするよう努めることですが、さらにちょっとした工夫で目への不自然な負担を大きく減らすことができます。 まず机と椅子の高さ。理想は「座った時に腰、肘、膝がそれぞれ90~100度になる」 ことです。今どんな状態になっていますか。 まず椅子は足の裏が床にしっかりつく高さにしてください。特急列車や一部の飛行機にはフットレストという足乗せ台がついていますね。あれはあそこに足を乗せるとだいたいこの理想の姿勢に近づき、体全体の筋肉をリラックスできるからです。 そして片目の視力低下の大きな原因になるのが長時間のキーボード入力です。リストレストを使うだけで楽になったという声をよく聞きます。さらに椅子に背もたれが付いていると上半身に無駄な力が入りにくくなります。 最後に最近よく聞くパソコン用眼鏡についてです。この製品は、パソコンや携帯の液晶画面から放出されるブルーライトという光が目に悪影響を与えるという説に基づき、ブルーライトをカットしますと宣伝しています。 ブルーライトというのは特別な光ではなく、要するに自然の光にも含まれる青い光のこと。紫外線と同様に強いエネルギーを持ち、目を傷害するのではないかという主張です。 ただ、この説について、眼科の先生は疑問を感じている人が多いようです。欧米人が真夏にサングラスをかけるのに対し、日本人はあまりかけません。それは目の色が濃く、紫外線が目の奥の網膜まで届くことが少ないからです。 どうしても気になるなら、普通のプラスチックレンズを使った眼鏡を掛ければ十分でしょう。プラスチックは紫外線をほぼ100%カットしますので、ブルーライトに関しても有効です。 |
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