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本を書く医師 Top翻訳出版するために (前) ~すでに邦訳があるおそれあり
                

翻訳出版するために (前) ~すでに邦訳があるおそれあり


こんにちは。キーウィです。

 日本に紹介したくなるような洋書を見つけるには、米国の Amazon.com を利用するのが一番だと思います。日本の Amazon のトップページ最下部右端 「アメリカ」 から入れます。

 統計によると米国では電子書籍を除く印刷図書が年間約 31万点出版されており、米国以外の英国、カナダ、オーストラリアなど英語圏で出版されるものを含めるとさらに多くなります。
              
 その一方で日本の年間出版点数は約 7~8万点で、そのうち、英語からの翻訳書は年間約 5000~6000点と言われていますから、邦訳される書籍は英語圏で出版される本全体のごく一部なのです。

 日本の出版社が翻訳出版する書籍を選ぶ方法の1つは、年に何回か開催される海外の「ブックフェア」に社員を派遣して本を探すというもの。そしておそらくもっと多いのが、翻訳エージェントと言われる代理店からの紹介です。

 翻訳エージェントは外国のエージェントと情報交換することで書籍に関する情報を幅広く集め、その情報を分析して日本の出版社に、「御社のカラーに合う洋書があります。翻訳出版を検討なさいませんか」と紹介しています。この翻訳エージェントについては後編で述べます。

 ただ、現実問題としては、出版社にしても、翻訳エージェントにしても、年に30万点を超えるすべての洋書を検討することなど不可能ですから、日本で話題になりそうな書籍や、社会に大きな影響を及ぼす可能性のある書籍を見逃していてもおかしくありません。ここに、個人が参入する余地があるのです。

 さて、Amazon.com で良さそうな原書が見つかったとしましょう。でも、いくら気に入った本でも、実は既に邦訳されて日本で出版されていたら企画として成立しません。
       
 まずは日本の Amazon.jp で邦訳の有無を調べます。例えば、Mary Shakespeare さんという作家のロマンス小説があったとして、訳書のタイトルがどうなるかは予想できませんから、手掛かりは原著者名です。

 これをカタカナ表記にして、この人の作品が邦訳されているか調べ、もしあれば、その原題を見て問題の洋書が翻訳されたものかどうか確認するのです。難しいのが著者名のカタカナ表記です。

 「メアリー・シェークスピア」 で検索して翻訳書がなくても、「メリー・シェークスピア」 と登録されていることがあります。さらには苗字が 「シェイクスピア」 となっているかもしれません。これをあれこれ考えながら何度も検索するのです。実に前時代的な手作業で疲れますが、実は他にも方法があるのです。続きは後編 (下の関連記事) へ。