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しもやけの原因は冷えだけじゃない 中国でもミニスカートをはく女性が増え、重慶という都市では、太ももやお尻のしもやけに悩む女性が病院を訪れるようになったというニュースがありました。これだけなら 「おしゃれも大変」 で済むかもしれませんが、少し調べてみて驚きました。 ニュースの舞台になった重慶は、亜熱帯性気候に属し、冬でも最低気温が6~8℃あって、日本でいえば屋久島や種子島と同じくらいの気温なのです。そんな地域でお尻にしもやけなんて、そんなことがあるのでしょうか。 これまで中国では、冬はパンツルックが定番でした。だから寒さに慣れていないのは確かでしょう。しかし現地の医師らは、問題は、重慶の女性たちがミニスカートの下に防寒用の厚手のストッキングをはくことだと述べています。 お尻や太ももは皮下脂肪が多く、もともと血液の循環が良くありません。そこを厚手のストッキングで締めつけたことで、血のめぐりがさらに悪くなったと言うのです。 しかし原因は他にもあります。実は日本でも、しもやけは暖かい地方でも起こります。しもやけの発症には寒さだけでなく湿度も関係するからです。そのため雪が多い地域や、冬も乾燥しない地域はしもやけに悩む人が多くなります。 調べてみると、中国の重慶も 「冬は温暖で湿度が高く、曇りの日が多い」 とのことでした。ですから同じ中国でも、乾燥している北京では 「しもやけ騒動」 は起きていないと思われます。 雪や雨に濡れたり汗をかいたりした時に、そのままにしておくと、水分が蒸発するときに体温を奪う気化熱という現象が起こり、皮膚の温度が下がって血液の流れが悪くなります。重慶の女性たちはストッキングの中が汗で蒸れ、ミニスカートだったために、どんどん気化熱が奪われて、お尻が冷えたのでしょう。 これに似た現象が起きるのがブーツです。足は汗をかきやすいので、ブーツの中で皮膚と靴下が蒸れ、これが冷えればすぐにしもやけができます。帰宅したら十分乾燥させて、濡れた手袋や靴下は乾いたものと取り替えましょう。 気をつけたいのはブーツだけではありません。先が細くなった靴や、高いヒールの靴はそれだけで足の先が圧迫され、血液の流れが悪くなります。引き締めるタイプのストッキングもよくありません。 しもやけの予防や軽いしもやけの治療にはマッサージが有効です。まず温かいお湯に手足を5~10分浸けて温めてください。そして、これが済んだら必ず水分をしっかり拭き取ります。 そして血の巡りをよくする外用薬を塗ってから、暖かくなるまで十分マッサージしましょう。一日二回、一回5分間くらい行うとよいでしょう。これでも悪化する場合は血液の流れをよくする薬剤を内服することもあります。 しもやけは進行すると赤紫色に腫れ上がって、出血したり、水ぶくれができたりすることがあります。俗にいう 「しもやけがくずれた」 状態です。こうなってしまったらマッサージをしてはいけません。細菌が感染するおそれがあるからです。特別な治療が必要なので直ぐに皮膚科で相談してください。 |
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